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元独立リーガーから見た野球界!

2番にバントの名手は古い!新時代の2番打者像とは?

前回は1番打者論をお伝えしました。

今回は2番打者論です!

 

難しそうな2番打者ですが、どのような能力が必要なのでしょうか。

 

一昔前では(今でも?)2番は打てなくてもバントの名手を!という考えが非常に多かったですが…。

 

でも僕はこの考えに大反対です!

その理由を詳しく書いていきます。

 

目次

なぜ2番打者には打力が求められるのか

以前の「セイバーメトリクスを使って良い打順を組む方法を考えてみよう」でもお伝えしましたが、(今後もっと詳しくやります)バントは得点効率を下げます!

そのため、2番打者には打力が求められます。

 

理由は以下の通りです。

 

打力がなくてもバントがうまい選手というのは、無死か一死で、なおかつランナーがいる状態でしか機能しません。

 

しかし、出塁率が5割を超える選手なんてアマチュアでも滅多にいません。つまり、いくらいい打者が1番にいても、出塁しない可能性の方が高いのです。

 

仮に2巡目以降でも1番の前は下位打線です。ランナーがいる状態をどこまで期待できるか…。

つまり、打力がないバント名人の2番バッターが機能する確率の方が低いのです。

 これでも2番は打てなくても「バントの名手を!」なんて言いますか?

 

2番打者最強論?? 

ここ数年のメジャーリーグでは「2番打者最強論」というものがあり、日本にも浸透しつつあります。

今シーズンには横浜DeNAベイスターズ筒香選手が2番で先発出場し、話題となりました。

この「2番打者最強論」というものには2番に長打を打ってもらい、一気にビッグイニングを作りたいという目的があります。特に、先発投手にとって鬼門となる立ち上がりに一気に点をとるというのは良い作戦であると思います。

 

とはいえ、プロのように良い打者ばかり集められないアマチュアではこの打順はいかがなものかと思います。2番バッターに強打者を置くのは、その後のクリーンアップがきちんと機能することが前提となります。

先ほどのDeNAの場合は3番ソト選手、4番ロペス選手という強打者がいたからこそできた作戦かと思います。クリーンアップを軽視してまで2番に強打者を入れるというのはあまり良くないと思います。

 

つなげる2番の場合

2018年シーズンは埼玉西武ライオンズがリーグ最多の792得点をたたき出し、リーグ優勝を果たしました。その打線の中で、1番秋山選手と3番浅村選手をつなぐ2番源田選手の存在は非常に大きなものでした。
 
源田選手は球数を相手に投げさせることで後ろの打者も球筋が見ることができます。

また、ミートがうまく足も速いため、無死走者1塁で強攻策のヒッティングを採用してもダブルプレーを取られる心配が少ないのが特徴です。

強打者ではありませんが、2番としてローリスクで強攻策をとれるという意味では、最高の2番打者といえるかもしれません。

 

個人的には長打を打てる2番打者よりも源田選手のようなバントに頼らずも、つなぐことができる2番打者が良いと思っています。

では具体的にどのような能力が必要なのでしょうか。

 

2番打者に求められる役割:走者なしのケース

第一に、1番打者が出塁できなかった場合ですが、その時は2番打者が出塁してもらいたいです。なので、出塁率が高い選手が必要です。

すなわちミート力と選球眼が求められます。

 

 

2番打者に求められる役割:走者1塁のケース

次に1番打者が出塁した場合を想定します。

 

ランナー1塁のときに考えられる作戦として

・バント

・盗塁

・エンドラン

・バスター

 

が考えられます。

また、盗塁のときや相手バッテリーの様子を見る目的で「待て」のサインが出る可能性もあります。

 

つまり、2番打者はカウントが浅いうちから打つことが許されない可能性があります。

なので、追い込まれてから粘る、打つという能力は必要かと思います。

 

ちなみに、バントは効果的でないとは言いましたが、相手がバントを警戒してくれているときにバスターを仕掛けるのはアリだと思っています。

 

2番打者に求められる役割:走者2塁のケース

ランナーが2塁にいるときはどうでしょう。

 

考えられる作戦は

・バント

・バスター

・盗塁

・右狙い(進塁打)

といったところでしょうか。

 

ここで先ほどと異なるのは「右狙い」ですね。

この「右狙い」の目的は、ランナーを進塁させつつヒットでチャンス拡大を狙うという感じでしょう。

 

つまり、右方向に低くて強い打球を打てる能力が求められます。

特に強い打球ということが大事です。

弱くても右方向のゴロで進めればオッケーではないからです。

それならバントの方が確実です。

 

ヒットを狙いつつ、ランナーを進めるということが出来る選手が2番にほしいですね。

 

また、ランナーが1塁のときに話は戻りますが、そのときはファーストが牽制に備えてベースにいるので、1,2塁間が広く空きます。つまり右方向のヒットゾーンが増えるのです。

 

まとめ

2番打者に必要なのは

 

1.ミート力

2.選球眼

3.追い込まれてからの対応力

4.右方向に低くて強い打球を打てる

 

といったところでしょうか。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

次回は3番打者についてです。